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超 音 波 セ ン サ
超音波センサ : ultrasonic wave sensor
距離計測の原理 パルスエコー法
超音波とは,一般的には「人間の耳には聞こえないほどの周波数の高い音」とされています.平均的な人間の可聴周波数範囲は20Hz〜20kHzですから,20kHz以上の音が一般に超音波と呼ばれています.
超音波センサは,この超音波のパルスを送信し,対象物に反射して返ってくるまでの時間を計測することによって距離を計測します.このようにパルスの飛翔時間を用いて距離を計測するシステムは,TOF(Time-of-flight)
ranging system とよばれており,超音波の他にもRF(Radio Frequency),光などが用いられています.
上図で,対象物までの距離をL,パルスの送出が始まってから反射波の振幅がある閾値(threshold)を越えるまでの時間をTとすると,
T=2L/C : C=音速
という関係があるので,
L=TC/2
として距離Lが求まります.
マイコンとのインターフェース
ロボットに超音波センサを搭載する場合,ロボットのマイコンによって距離計測を簡単に行う必要があります.そのために,測距された時間T(Reflection
Time)と17.2kHzのパルス(Fundamental Pulse)のANDをとります.そして,ANDの結果得られたパルスの数をマイコンによって計測すると,得られたパルスの数=距離値[cm]となります.これは,音速を344[m/sec]とした場合の値ですが,以下に示す温度・音速の関係式を用いることによってパルスの数と距離値が一致するようにできます.
C=331.5+0.6t(t=温度℃,C=音速)
回路図 old version
4つのトランスデューサをマルチプレクサによって切り換えています.
トランスデューサ部分をロボットの任意の場所に付けられるように分離しました.しかしトランスデューサのみ分離すると,微少信号がのる線を引き回すことになるので,最低限の増幅をしてから引き回すようにしています.
2000年度ロボコン用超音波センサ回路図
<仕様>
8チャンネルをマルチプレクサで切り換え
INH端子を用いることによって16チャンネルを制御可能
DC-DCコンバータ内蔵により,5V単一電源で駆動可能
回路図に間違いがあったので修正(2001.03.01)
Takanori Emaru :
(c) Laboratory of Robotics and Dynamics, Hokkaido University