北海道支部長よりご挨拶

 

2013.3.12

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54期北海道支部 支部長 風間 俊治〔室蘭工業大学〕

 

 この度、一般社団法人 日本機械学会北海道支部 54期支部長を仰せつかりました。支部長就任にあたり、一言ご挨拶申し上げます。

 

東日本大震災や欧州債務危機などの自然災害や経済低迷の影響が色濃く残り、更に、少子高齢化、理工系離れ、産業空洞化、グローバル化と云った大波も次々と押し寄せる中、「科学技術創造立国」を謳う我が国の明るい将来を愁う声も数多聞こえます。こうした厳しい状況の打破には、取りも直さず「ひと」が鍵を握ることに論を待ちません。しかしながら、一例をあげれば、企業の多くは必要な数の良質人材を確保することが困難となり、求人難、採用難、人材難に陥っていると伺います。一方で、大学や高等専門学校等に在籍する学生にとっては、希望通りの就職が叶わない、深刻な就職難が続いております。

 

持続可能で豊かな未来社会の実現を慮るとき、国際競争力のある、革新的な研究開発と合わせて、将来の科学技術を担う、青少年や若手技術者の育成が不可欠となります。支部として、地域における異分野・異業種間の交流ならびに産官学の連携を踏まえつつ、細分化された学問分野や幅広い世代の垣根を取り払い、各専門家が情報交換あるいは切磋琢磨する場を、また、工学の魅力を啓蒙し、機械工学を志す若人達が対面交流あるいは粉骨勉励する場を提供して参りたいと思います。先達の築き上げた珠玉のシステムを最大限に活かして、地域に密着した様々な活動を通して、企業と学生・教員間の交流や同朋の輪を広げる策を推し進めるとともに、会員諸氏はもとより、社会への還元、貢献に努めたく考えております。

 

日本機械学会の活動組織は、「支部」と「部門」に大別できます。前者の支部は地域に拠点を置く教育研究や技術に携わる者ならびに工学系の学生らが集って、後者の部門は全国各地の教育研究機関や企業の専門家らが会して構成されているとも云えます。ここで、北海道支部規則を紐解きますと、その第1章 総則 第3条(支部の目的)に「支部は日本機械学会定款第2条にそい、支部会員の学会活動を盛んにすることを目的とする。」と明記されております。その目的に沿って、今期におきましても、支部講演会、特別講演会、見学会、市民フォーラムなどを、順次、開催する計画です。各専門分野の研究者らが会同する懇話会の活動、機械の日・機械週間への参画、共催・協賛する事業等への支援にも、できる限り対応して参ります。また、北海道支部の特色として、広域であることとともに、学生員が支部会員の約四分の一もの割合を占めることを挙げることができます。北海道学生会では、今期も卒業研究発表会、全道学生親睦会、メカライフの世界展などのほか、各校の行事との連携事業や学生諸君への広報活動などが予定されております。さらに、20159月には、北海道札幌にて日本機械学会年次大会が予定されております。大会委員会ならびに実行委員会が主体となり、その開催に向けた準備もスタート致します。

 

これまで支部の活動と発展に多大なご尽力を賜った、歴代支部長、支部役員、支部会員の皆様に心より敬意と感謝を申し上げます。堀江 前支部長の後任として、甚だ微力ではございますが、支部の代表会員、幹事、商議員の方々ならびに個人会員、団体員、会友の皆様のお力添えを賜りながら、運営に努力して参りたいと存じます。また、この場をお借りして、各種支部事業へのご理解とご参加を切にお願い申し上げる次第でございます。何卒、ご支援の程、宜しくお願い申し上げます。

 

以上